「あなたがこのバスに乗ることは許されません。」
こんにちは。もさです。
最近はバンクーバーは曇りが多いです。
突然ですが、
あなたは一番最近乗ったバスのドライバーさんの顔を覚えていますか?
私は覚えています。
多分ここ1、2週間で乗ったバスだったら時系列順に並べられるくらい覚えています。笑
約1週間前、別の記事にも書きましたが、ホワイトロックというところまで一時間半かけて、私の彼に会いに行きました。
電車の駅まで電動車椅子で行って、電車で二十分くらいしたら降りる駅の近くにバス停があります。
そこからバスに四十五分くらい乗ったら、彼の家の最寄りのバス停に着きます。
電車を降りた後のバス停で、バスに乗るときにドライバーさんが、私に、「一人?」と聞いてきました。
私は「一人です。」と答えました。すると、
「君がこのバスに乗ることは許されないよ。」
と言われました。
ズシーンと言葉が降ってきてショックでした。
理由を聞くと、車椅子の人は介助する人が付いていないと乗せることができない、と。
そんなわけありません。だって、毎週バスに一人で乗っているから。
伝えました。
すると、
「このバスは他のバスよりも小さいタイプなんだ。だから無理なんだ。」
と言われました。
それでもそんなわけないんです。
だって過去に2回ここでこのタイプのバスに乗ったことがあるから。笑(そもそも車椅子の人は一人で行動してはいけないのかなぁとも思いました。言ってはないけど)
主張しました。必死に。
ドライバーさんは返す言葉がなくなりました。
私はさらに「私は自分の手でしっかりつかまっていられるので何も問題ありません。」と加えました。
ドライバーさんは上司に相談する、と言って電話をし始めました。
この間、帰ることになるのかなぁ、車椅子で家まで向かうのは遠すぎるしなぁ、といろんな思いが駆け巡り不安でした。
まもなくして、上司とみられるドライバーさんがやってきて、ここにあるベルトをつければいいんだよ、とシートの裏に付属されている車椅子用シートベルトを彼に説明していました。
私が話していたドライバーさんは、新人だったのです。
上司が去った後、私が乗るときにそのドライバーさんは小さく謝ってきたので、私は「 It's okay. 」と返しました。
『運が悪かった』のでしょうか。
その時の出来事はその時で終わります。
そのドライバーさんを責めるつもりもありません。
けど、その時言われた「あなたをこのバスに乗せることは許されない」という言葉は私には、「あなたは該当者ではありません」という言葉に聞こえ、今でも私の頭の中に残り続けます。
今回のような乗車拒否の出来事はもちろんレアケースです。
しかし、車椅子のせいでバスに乗れないことはよくあります。
だって車椅子のスペースは一台のバスに2か所しかないから。(今はコロナで人数制限があり1か所)
どんなに空いていても私以外の車椅子の人、歩行器を使ってる人、ベビーカーを使っている人がもうすでにいれば、もちろん使用できません。
そして、そのスペースが誰にも使われていなくても、車内が混んでる場合と、運転手が乗るスペースがないと判断した場合は乗れません。
たまにわざわざ降りてくれる乗客、無理矢理にでもスペースを作ってくれるドライバーさんなど神様みたいな人はいますが。笑
だから毎回バスに乗るときは少しドキドキするし、心の中で乗れてよかったとも思います。
そして乗れても乗れなくてもドライバーさんの顔を覚えているんです。
解決策はわかりません。
ただ、私が乗れないバスに、普通の顔して、当たり前のようにバスに乗っていく健常者を間近で見ている時は、自分は別世界の人間なのかなと思うと同時に恥ずかしさや羨ましさを感じます。
正解がわからないので、どうしてほしいというのもありません。
そして彼氏がバスドライバーなのでどんなに嫌な対応されてもバスのことも悪く言えません。笑
海外では主張することが大事というツイートを見て、ほんとそうだよなぁと思ったので、自分の体験を書いてみました。
主張したら自分の未来が開く可能性が高いことも私が海外に住んでいる理由の一つです。
みんなが心満たされる世の中になればいいなぁと思います。
長くなりましたが、読んでくれてありがとうございました。
それではまた。